有峰なぜ?なに?博物館

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かぶとごんげん

有峰村の草分けと伝えられる上野家で、代々守護神としてまつられてきた御正体(千手観音懸仏)

室町時代末の作風、町指定文化財

■御正体(みしょうたい)について
円形の金属板の中に仏像を表し、それを壁などに懸けられるようにしたもので、懸仏(かけぼとけ)とも呼ばれる。
御正体とは神様の正体という意味で、そこに表されている仏像が神社の祭神の正体であるということに由来する。これは、「神様は衆生(「人々」の意)を救済するためにこの世に現れた仮の姿で、その正体は仏である」という本地垂迹(ほんじついじゃく)説に基づく。

■有峰の御正体(冑権現)について
有峰初期のむらおさであった上野(いわの)家の祖先が、陣中にあってカブトに掛けて戦勝祈願をしたと伝えられる。銅板の打ち出しで、直径は21センチ。
上野家が天保8年(1837)に退転してからは、1年交代で村の各戸の神棚にまつり、村祭のときは村の東谷宮の祭壇に掲げた。
(北陸電力株式会社「有峰と常願寺川」より)

現在は大山町上野の大川寺(「有峰村民の菩提寺」参照)に収蔵されている。大川寺では33年に1度だけ、冑権現のご開帳を行っている。
最近のご開帳は2004年で、トランプの写真はその際に撮影されたもの。
(2005/1/25 柳川調べ)