有峰村民「愛着の森」企画書(2011年3月改定)

 

有峰森林文化村は、ブナ、ミズナラ、トチノキなどの明るい森が広がる有峰の森で、「愛着の森」事業を、2004年から展開しております。

この事業は、「木を測りつづけて森を知る編」・「ドングリ育て編」・「対話編」の3つから成り立っています。

「あなたの好きな森とあなたの好きな木を最低一つ、日本のどこかに決めてほしい。そして時々会いに行ってほしい。きっと人生が豊かになるだろうから」という、有峰森林文化村顧問の稲本正さんの言葉に触発されて企画したものです。

 

1 木を測り続けて森を知る編

(目的と手法)


富山県の森の見本ともいうべき有峰の森のうち、典型的な3つの林(ケヤマハンノキ林・トチノキ林・カラマツ林)を選びました。3年に一度、有志が集まって、それぞれの林について、特定の範囲の、木の種類、胸高直径、木の高さなどを測定しつづけます。こうすることによって、それぞれの林の年を追っての変化を知るとともに、3つの林の違いを学びます。こうした学びによって、有峰さらには富山県内の森への愛着を深めるのが目的です。

             

(特徴)

班にわけて、幹に巻尺を当てて、木の太さを測り、それを声に出して記録者に伝え、記録者がノートに書いていくという単純な作業を行います。

センチメートル単位で計りますし、木のこぶがあったりして、正確この上ないという測定ではありません。しかし、その程度の厳密さでかまわないのです。

加えて、「3年前より太った!」とか、「3年前には生きていたのに枯れた!」といった声が飛び交いながら記録していきます。

こうした活動は、森を科学する楽しさを実感させてくれます。県内で一般の方が参加できるこんな行事は、他に、今のところ、ありません。

 

(参加方法)

有峰森林文化村新聞で、調査実施日を案内します。参加費は無料です。

 

(経過報告)

ありみネット及び有峰森林文化村新聞で報告します。

 

(改称)

以前は、調査編と称していたものを、2011年度から改称しました。

 

 2 ドングリ育て編

(目的と手法)

有峰の遊歩道を歩き、拾ったドングリを、竹を自ら切って作ったポットとともに自宅に持ち帰り、育てます。標高1100mの高原と平場では、寒冷さや病虫害などの生育条件が異なるために、必ずしもうまく行くとは限りません。そういった失敗があることも含めて、森の姿を学び、愛着を深めるのが目的です。

 

(参加方法)

有峰ビジターセンターにお見えになった方。日帰り語り部講などの行    事に参加された方。自宅の庭で育てるなり、里山に植えるなり、有峰に植えるなりは、本人に任せます。

(ドングリ)

ドングリとは、学問的にはブナ科の果実を指します。トチノキはブナ科ではありませんから、トチノミは、厳密にはドングリとはいいません。しかし、有峰で一番よく目に入る果実ですので、トチノミもドングリ育て編の対象とします。

 

3 対話編

(目的と手法)

各自が好きな木を決めて、その木の10年以上にわたる変化を写真撮影によって定点観測します。加えて、さらに重要なこととして、木とどんな会話を交わすかという、心の変化を定点観測します。この物心両面にわたる定点観測を、複数の人でリレーしていくことによって、「好きな森と好きな木に、時々会いに行く」という森林文化の原点となる活動の輪を広げていきます。

 

(特徴)

デジタルカメラによる先端的な記録と、鉛筆や万年筆による旧来の記録を合体させることによって、記録としての深みが増しています。普通は、種の名前しかない木が、人間のように個性のある名前をつけられて喜んでいるに違いありません。

世界で最初の企画です。

 

(参加方法)

最初の名づけ親は、有峰村民に限ります。以降のリレー観測は、有峰の森が気に入ったかたであれば、どなたでもかまいません。詳しくは、このページをご覧下さい。

有峰案内図