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有峰村民の皆様と、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2020年10月16日 第452号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/吉江 良
(発行日現在の有峰村民人口:1,248人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆森の案内人通信 「秋の恵みの集い」の開催を終えて    森永 健一
◆有峰林道東岸線工事は必要か               中川 正次
◆R3年度文化村指導員の新規募集について(再掲)   有峰森林文化村
編集局からのお知らせ                 

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◆森の案内人通信 「秋の恵みの集い」の開催を終えて    森永 健一
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 令和2年9月26日(土)~27日(日)の2日間の日程で、参加者21名に富山
県中央植物園友の会 キノコ部会長の栗林義弘氏を講師にお迎えして「秋の
恵みの集い」を開催・実施しました。
 
 今年はキノコの発生が非常に遅く、1週間前には何もない状態で集いの実
施が危ぶまれる状態でした。現状をお客様に電話連絡したところ、皆さん参
加されるとの回答を得る事が出来、少し安堵しました。

 当日の天候は雨の予想でしたが、曇り空ながら雨に会う事は有りませんで
した。予定時間より少し早めの11時30分バス2台がビジターセンター横駐車
場に到着。早々にビジターセンターでのはじまりの会。次長の挨拶、栗林講
師の紹介、挨拶。

 1日目の日程説明の後、冷タ谷キャンプ場へバスで移動。キャンプ場到着
後すぐに昼食時間。ロッジの中や湖畔に近い野外テーブル等に皆さん分かれ
てランチタイムを楽しんでおられました。早めに昼食を終わられた方は早速
キャンプ場の林の中に入られキノコ採りを始めておられました。

 13時40分本日のキノコ採りのエリア桐山へバスで移動。安全の為の注意事
項説明の後、皆さんそれぞれの場所に散らばり、キノコ採り開始。事前の予
想ではキノコが少ない為、成果が今一つと思っていましたが、20名を超える
人の力は予想を超える成果でした。
 
 中でも初めて参加の親子のお客様がこれも初めてマイタケを採取され、
一同大いに盛り上がりました。大きなマイタケで素晴らしい成果でした。

 予定の15時に冷タ谷キャンプ場ロッジに移動し、この日に採れたキノコを
テーブルに広げ、栗林先生にキノコ同定カードに名前、食毒(食用 可食 
不食 毒)を記入して頂き皆さんで確認・学習しました。

 この後バスで有峰ハウスに戻りチェックイン。この日はGo toトラベルの
対象の為、事前にお願いしていた各種証明書を提出してのチェックインとな
りました。

 夕食後は恒例のキノコの勉強会。今年購入した65インチのモニターを使い、
栗林先生にご用意頂いた資料を皆で見ながらの勉強会となりました。

 2日目は、雨の中のスタートとなりました。8時30分にビジターセンターに
集合しこの日の日程を説明後、皆さん雨具を着て猪根平でキノコ採りスタ
ート。途中で雨は止みましたが、汗だくになりながら、皆さん和気あいあい
の仲でのキノコ採りとなりました。

 11時からビジターセンターで栗林先生のキノコ同定。出遅れていたキノコ
も沢山採れ、皆さん喜ばれていました。

 有峰ハウスで昼食後、ビジターセンターで振り返りの会。次長の挨拶、
栗林先生の挨拶、有峰村民への勧誘(新たに1名の方の村民申し込み有り)、
グッズ販売等を行ない、今年の秋の恵みの集いを終わりました。

反省点
・夕食にその日に採ったキノコ料理を出す事を忘れてしまった事。振り返り
で要望が有りました。
 (1昨年の秋の恵みの集いでは味噌汁にして皆さんに楽しんで貰ってまし
た。)

良かった点
・めったに採れないマイタケが採れた事。

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◆有峰林道東岸線工事は必要か               中川 正次
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1 結論
 有峰林道東岸線で1車線舗装工事が計画されていると聞いた。
 私はこの計画に反対である。
 理由の1は、絶滅危惧種ハクバサンショウウオの生育環境が破壊されるか
ら。
 理由の2は、経済的に割が合わないから。
 理由の3は、有峰森林文化村基本理念に合わないから。

2 言葉の説明
(1)東岸線
 まず、東岸線を説明する。紙に丸い時計を書く。有峰湖である。時計の針
の長針で説明する。55分から58分のところに有峰ダムがある。0分のと
ころから、上にまっすぐ線を伸ばす。小見線である。3分ぐらいのところに
有峰ビジターセンターがある。0分から10分まで円周をたどり、そこから
右に線を伸ばす。折立線である。終点の折立は、薬師岳の登山口である。
55分のところから、時計の反対周りに25分のところまで、これが西岸線
である。25分から、下に線を下す。これが東谷線である。飛越トンネルを
経て岐阜県につながる。そして、10分から25分までのところが、問題の東
岸線、約10キロメートルである。
 
 折立線、東谷線はすでに2車線である。小見線はもうすぐ2車線化が完成
する。ダムの上と西岸線は1車線である。東岸線では、10分と25分のと
ころにゲートがある。ゲートは常時、鍵でしまっており、富山県と北陸電力
の許可車しか走れない未舗装の道である。その未舗装の道を1車線の舗装林
道にする計画が進められているとのことである。
 
 小見線の起点、亀谷(かめがい)から、小見線を通って、折立線に入り、
10分のところから東岸線に入り、25分のところで東谷線に入り飛越トン
ネルを抜けて岐阜県に入るのが、山のみち交付金林道高山・大山線の有峰区
間である。つまり、山のみち交付金林道の最後の未着工区間が東岸線である。
 
 有峰林道は林道であるから、林業振興に貢献する道路でなければならない。
計画されたころは、有峰で林業生産していたが、50年近く林業生産はしてい
ない。しかし、貴重な水源地の山を守るために大きな役割を果たしている。
それ以上に、北陸電力の発電施設の建設・維持と、立山カルデラの工事車両
の道路として、折立から薬師岳登山する人たちのアクセス道路として役割を
果たしている。
 
 立山連峰の右端に見える、あの薬師岳の麓に、ブナやミズナラの森があっ
て、豊かな水をもたらしている。そのことを、県の中心部の街角に立って、
小学生に対して、すっきりと指さしながら教えることができる。こんな都道
府県は、珍しい。道路の改良が進み、その有峰に、富山駅から車で1時間半
で行けて、静かな時間を過ごすことができるようになった。この役割が、
有峰林道に付加されている。ありがたいことである。
 
 ここまで述べてきた役割は、小見線、折立線、東谷線、西岸線によって十
分に満たされている。人間、足るを知らなければならない。

 東岸線を工事すれば、第1に、湖を車で一周できるようになる。第2に、
0分のところから飛越トンネルまで、西岸線経由で行くより20分程度速くな
るそうである(試算は吉江助役から聴取)。メリットはこれだけである。
 つまり、観光のための1車線化である。

(2)絶滅危惧種であるハクバサンショウウオ
 ハクバサンショウウオという両生類が有峰に住んでいる。これは、国際自
然保護連合(IUCN)に指定された絶滅危惧種である。2015年には富山県
希少野生動植物保護条例で、県内の希少動植物のうちで特に保護を図ること
が必要な「指定希少野生動植物」に指定された。
 
 詳しく言えば、富山県レッドデータブックでは絶滅危惧I類とされていて、
これは絶滅+野生絶滅(もはや手遅れ)の種を除けば、絶滅の危険が最も大
きい種であり、これ以上生育地を減らすことは絶滅の危険が高まるとされて
いる生き物である。

3 東岸線1車線舗装工事反対の理由
(1)絶滅危惧種ハクバサンショウウオの生育環境が破壊されるから
 1996年には、「西岸線は、アスファルト舗装される以前はハクバサンショ
ウウオをはじめ、アズマヒキガエル、タゴガエル、イモリ等の両生類が林道
わきの溝のいたるところを産卵場所としていたが、舗装後はそれらの産卵場
所が消失したとされる」という報告がある。
 
 西岸線ですらこうである。東岸線も同様の工事をしたらどうなるか。
 
 ハクバサンショウウオを、知事から委嘱された2名の富山県希少野生動植
物保護監視員が、今年6月に調査した。

 ハクバサンショウウオは、雪が融ける時期に、道のわきの水たまりなどに
卵を産む生活史を営む。卵はゼリー状の卵嚢の中に入っており、その卵嚢を
数えるという調査である。調査の結果、未舗装の東岸線に比べると1車線の
西岸線では、卵嚢の数がおよそ5分の1しか見つからなかったという。東岸
線を西岸線のように舗装したら、絶滅危惧種のハクバサンショウウオがどう
なるかは、容易に予想できる。
 
 彼らは、絶滅危惧Ⅰ類のハクバサンショウウオにとって、日本中で有峰が
一番生息数の多い土地であることを報告している。

 絶滅危惧種を守る責務を負う富山県が、自ら、その生息地を破壊していい
道理がない。工事が着手されれば、日本はいうまでもなく世界から、非難の
声が発せられるであろう。今はSNS(Social Network System:ブログやユー
チューブであっという間に情報が広がる)の時代であることを忘れてはなら
ない。立山黒部の世界ブランド化の目論見も吹っ飛ぶようなダメージを被る。

(2)経済的に割が合わないから
 本来、絶滅危惧種の問題だけで、東岸線の工事は許されない。逆に言えば、
これから述べる経済性の問題がクリアされ、有峰森林文化村基本理念から問
題ないとされたとしても、東岸線の工事は許されない。

 しかし、工事をした西岸線でも、東岸線の5分の1のハクバサンショウオ
が生き残っているのだから、東岸線も西岸線のような工事なら実施してもい
いのではないかという、絶滅危惧種制度をわきまえない人もおられることも
予想されることから、ダメ押しとして、経済性、有峰森林文化村基本理念か
らも、東岸線工事はよろしくないことを説明する。

 先に述べたように、有峰林道が果たすべき役割は、小見線、折立線、西岸
線、東谷線によって十分に果たされている。そのうえで、東岸線を1車線舗
装した場合の経済性を考えてみよう。

 東岸線を工事すれば、第1に、湖を車で一周できるようになる。第2に、
0分のところから飛越トンネルまで、西岸線経由で行くより20分程度速くな
るそうであることは前に述べた。
 
 必要な経費は、東岸線の工事費、開通後の維持管理経費である。
 
 見込まれる林道使用料の増収は、湖一周のドライブを楽しむ車の増加分と、
飛越トンネルから有峰ビジターセンターまでの時間が20分短縮されること
による車の増加分である。必要経費を、林道使用料の増収で割ったら、元を
取るのに100年以上かかるという答えが出るのではなかろうか。県当局が
東岸線工事を実施したいのなら、私が述べた計算をして、人々の納得の行く
年数であることを証明する必要がある。
 
 工事の副次効果がある。有峰ハウス、有峰記念館の増収が予想される。立
山山麓地区の旅館ホテルの増収も予想される。しかし、いずれも少額である。

 忘れてならないのは、国道41号線をもっとよくする富山高山連絡道路が
建設中であることだ。平湯トンネルにいる車が立山山麓に行きたいとする。
飛越トンネルを抜けて、有峰を通って立山山麓地区に抜けるよりも、富山高
山連絡道路を選ぶのではないか。夜も走れる。雨にも強い。無料。スピード
も出る。

(3)有峰森林文化村基本理念に合わないから
ア 有峰村民への説明が必要
 有峰森林文化村とは、「水といのちの森を永遠に」を基本理念とし、その
理念に賛同する人を村民とする組織である。

 どんな工事でも住民説明会は不可欠である。マンションが建つ。周辺住民
に説明なしに着工することはあり得ない。有峰村民は、文化村事務局に登録
すれば村民になれる。県当局は、東岸線を1車線の舗装道路にしなければな
らない理由を、有峰村民に対して説明する必要がある。もちろん、顔を突き
合わせる会合は無理である。よって、この有峰森林文化村新聞において、生
態学的妥当性、経済合理性、有峰森林文化村基本理念との整合性の3点につ
いて、県当局から、懇切丁寧な説明がなければならない。それを欠けば、
SNSが火を噴く。

 有峰森林文化村は、有峰森林文化村会議と有峰森林文化村懇話会という組
織を持つ。これらの組織への説明が、不可欠なこともいうまでもない。これ
らの組織が、有峰村民の思いに鈍感であることはあり得ない。

イ 水といのちの森を永遠に
 有峰森林文化村の基本理念は、前文がついて、「水と緑といのちの森を永
遠に」と述べる構造になっている。前文から、転記する。

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 有峰で森林保全や発電事業に従事している人々とともに、有峰から恩恵を
受けている人々や有峰を愛する人々が、有峰を守り、学び、次の世代に引き
継いでいくことが、有峰森林文化村の願いである。
 
 有峰を俗化させてはならないという思いは、県民はもとより電源開発に携
わってきた人々の間に、今日まで脈々と継承されてきた。

 私たちは、有峰の自然から受ける恵みを何の意識もなく享受してきた。
 
 しかし、森林美と静寂にあふれた有峰の自然に向き合えば向き合うほど、
心身が安らぎ、そして元気がわきだしてくる。

 さらには、「植物も動物もみな同じ命であって、共生しつつ、永遠に循環
している」ということが、胸にすっと入ってくる。

 こうしたことから、21世紀を迎えた今「水と緑といのちの森を永遠に」を、
基本理念として掲げる。

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 東岸線1車線舗装工事は、この基本理念に反する。
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◆R3年度文化村指導員の新規募集について       有峰森林文化村
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 春から秋の期間において、有峰森林文化村指導員として有峰ビジターセン
ター等において勤務する指導員を、下記のとおり随時募集いたします。
 自然や山・動植物など、有峰の大自然に毎日感じながら業務のできる、
とても環境に恵まれた仕事です。
 ご興味のある方は、ぜひ一度業務内容等の説明を受けてみませんか。
(現地説明が可能な11/12までの案内が、仕事の様子がよく分かります)
皆様からのお問い合わせお待ちしています。

1.業務の概要
 (1)文化村行事の企画補助、運営
 (2)下記施設の運営管理や遊歩道の案内、施設の受付、清掃管理
   ①ビジターセンター(グッズ販売含む)
   ②冷夕谷キャンプ場(利用料金徴収含む)
 (3)上記(1)(2)実施のための事務及び実施計画・実績報告作成等
 (4)その他付随する業務

2.雇用予定期間 
  令和3年5月中旬~11月中旬
3.雇用形態 
  (公社)富山県農林水産公社の嘱託職員(継続雇用可能)

4.就業時間
  8時30分~17時15分(休憩時間12時~13時)
5.賃金(R2実績)
  有峰上山勤務:10,480円、有峰下山勤務時:6,820円
  通勤手当、退職手当及び賞与は支給しない

6.社会保険等
  社会保険、雇用保険に加入する。
7.勤務体制
  土曜日、日曜日及び平日に主催する行事は、全6人体制での勤務とし、
 それ以外は3人体制のローテ―ション勤務としている。
  1班:有峰森林部次長(県から公社への出向職員)と指導員2名
  2班:主任指導員(公社年間雇用職員)と指導員2名

8.休日等
  勤務日・・・・・・・・・月平均20日程度で指示のある日
  週休二日制(毎週)・・・勤務シフトによって休日を定める
              (日祭日に行事があるため)
  有給休暇・・・・・・・・公社の規定による
9.勤務地
  富山市有峰村川谷割26-15(有峰上山勤務)
   有峰ビジターセンター 5月中旬~11月中旬
  ただし、上山前に2日程度、富山市内で研修あり

10.宿泊施設(原則、勤務期間中は宿泊して勤務する。(休日除く))
  富山市有峰 有峰管理事務所庁舎(県の施設)の2F(個室4.5畳)
  ・宿泊料:無料 ・食事代:19,000円/月(R2実績)
11.通勤(上山)方法等
  富山市舟橋北町4-19森林水産会館に集合し、公社の車両を使用
 して上山

12.連絡先 有峰ビジターセンター 吉江(月・火休日)TEL076-481-1758
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◆編集局からのお知らせ               有峰森林文化村
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◇次号の有峰森林文化村新聞は、11月13日発行予定です。
(発行時期・回数は6月~11月は月2回、12月~5月は月1回第3週の金曜日
となっております。)
◇ホームページありみネット 
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願いします。 行事の参加募集案内や見頃情報が届きます!


◇文化サークル活動所/有峰デジタル画廊にどしどし投稿お待ちしています。
 (デジタル写真でも絵画(写真に撮って)投稿してください。)
  有峰森林文化村新聞は村民の交流の場として利用してください。
◇有峰森林文化村では皆様からいただいた情報やご意見、感想を掲載いたし
 ますので、どしどし投稿をお待ちしております。
  あて先   E-メール:info@arimine.net
                     有峰森林文化村助役(編集長)