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有峰村民の皆様と、双方向で交流するメールマガジン

有峰森林文化村新聞 2018年6月29日 第406号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/青山和浩
(発行日現在の有峰村民人口:901人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ねじばな便り
 ~中沖豊さんと夕陽の薬師岳              中川 正次
◆ねじばな便り
 ~有峰との出会い~                   矢野 昌子
編集局からのお知らせ                有峰森林文化村

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ねじばな便り
 〜中沖豊さんと夕陽の薬師岳〜               中川 正次
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 前の知事だった中沖豊さんが、6月24日に亡くなられました。私の公務員
生活はもうすぐ終わります。おそらく最大の仕事は有峰森林文化村だと思い
ます。私は、有峰森林文化村で、たくさんの方にお世話になりました。その
中でも、中沖さんは、絶対に忘れることができない恩人です。

 新聞には、中沖さんの功績がたくさん紹介されています。有峰森林文化村
は、そのどこにも載らないと思います。しかし、中沖さんにとっては、知事
冥利に尽きる、痛快極まりない仕事だったのではないでしょうか。

 役所ってそんな所なの? とびっくりされるような話をします。有峰森林
文化村が生まれるときの、役所的な困りごとは、有峰に3つの部が関わって
いたことです。農林水産部、生活環境部、厚生部です。農林水産部は、有峰
林道と有峰森林の管理。生活環境部は、ビジターセンターなど県立自然公園
の管理。厚生部は、有峰青少年の家の管理。有峰青少年の家には、冷タ谷キ
ャンプ場が含まれます。

 私が、1999年4月に農林水産部治山課課長代理になったとき、「有峰のあ
り方」の検討を命じられました。どんな人でも、半日も考えれば、三つの部
で所管しているのを統合すればどうかというアイデアを考え付きます。しか
し、それは、提案することすら憚れる話なのです。たくさんの人の力を借り
て、有峰森林文化村基本構想ができたのは、2001年5月。その時ですら、
三つの部の併存は変わりません。有峰ビジターセンターについて、生活環境
部自然保護課と相談してもらちがあかないので、農林水産部次長と生活環境
部次長の協議でけりをつけたいことがありました。農林水産部は県庁南別館
の2階。生活環境部は3階にあります。そこで、3階の生活環境部に次長も出
席してもらって打ち合わせをさせてもらえないかとお願いしたら、「なんで
会わなきゃならんのだ。下でもんでこい」と、剣もほろろでした。「下で話
がまとまらないから、頼みに行ったのに」です。

 生活環境部自然保護課の主張はわかりやすい、至極当たり前のものでした。
有峰自然文化村なら乗れるけれども、有峰森林文化村では乗れない。一方、
私は、梅原猛さんの「森の思想が人類を救う」を基本にものを考えていまし
たし、小見治山課長は、知事の前で「東洋の森林文化をしたい」と話し、
「それでやんなさい」と指示を受けていたので、有峰自然文化村では、絶対
困るのです。何度も交渉して、県立自然公園のビジターセンターも有峰森林
文化村に協力するという了解をとりつけました。

 誰もが事情をいやというほど知っていても、自分の縄張りを他に譲ること
は、恥なんです。それが、役所というものです。

 ところが、2002年1月の知事予算査定の場で、「有峰森林文化村条例を作
れ」という指示が、突然、知事からありました。「条例を作りたい」などと
農林水産部は、一言も要求していません。2002年度の有峰開村に向けた事務
費を要求していただけです。このことによって状況が一変しました。条例を
作るからには、所管課は、一つでなければなりません。ならば、生活環境部
も厚生部も所管を放棄しなければならないのです。そんな状況を、中沖さん
は一瞬で作られた。農林水産部長、生活環境部長、厚生部長、それから行政
改革を所管する人事課長、総務部長、副知事。その誰もが、所管を統合した
らいいと思っていても、口に出せません。一人、知事だけがそのことを命じ
ることができたのです。

 世の中に、重箱の隅の指示を出す上司はたくさんいます。中沖さんもそん
な知事であったこともあるだろうと思います。しかし、有峰に関しては違う。
2000年5月に、浄土真宗と武士道が好きと言う小見課長と私が、プランを説
明し、「それでやりなさい」と指示を出されて以降、完全に任せておられた。
それでいて、知事でないとできないことを、さらりとなされた。

 2001年5月に富山県民新世紀計画と名付けられた総合計画ができました。
副題は、「水と緑といのちが輝く 元気とやま」です。そして、同じ月に定
められた有峰森林文化村の基本理念は、「水と緑といのちの森を永遠に」で
す。中沖さんの新世紀を迎えた富山県に対する熱い願いを結晶させた施策が、
有峰森林文化村だったのです。

 2002年7月4日の有峰森林文化村開村式が終わって、夕方、知事が有峰を去
られるときにビジターセンターの前で見送りをしていたときのことです。夕
陽の加減で、薬師岳が、オレンジ色に輝いていました。あんな薬師岳を見た
のは、後にも先にもあの時だけです。薬師岳を車窓から眺めながら、「部下
を気持ちよく働かせて、いい仕事をしたぞ」という満足感に浸っておられた
のではないでしょうか。中沖豊さんのご冥福を、心から祈ります。

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◆ねじばな便り
 有峰との出会い~                   矢野 昌子
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 かれこれ20年前、家族で訪れた有峰、秋ごろだったでしょうか!?ちょっ
と肌寒かったような記憶。雄大な森林公園といった印象でした。それは、今
も変わりないですね。
 私は、有峰森林文化村スタッフ9年目を迎えます。
ただただ、自然に関わりたいと思い、縁あって今に至っております。
 
 6月1日の有峰林道開通に向けて、遊歩道やビジターセンター等を整備・整
理するのですが、特に5月末から6月初め、冷タ谷遊歩道の谷筋に広がる水芭
蕉の群生は見事なものです。そして、四季折々の移り変わる植物のリレー、
またニホンカモシカ・サル・クマなど運が良ければ、野生生物にも会えるこ
とができます。

 厄介者扱いされているイノシシの親子を大多和峠分岐で見た時は感激しま
した。親1頭が先頭を歩き、その後ろをウリ坊(子)8匹が一列になり側道を
歩いている場面に出くわしたのです。平成22年新任1年目の出来事で衝撃的
な出会いでもありました。ふと、気になったのは子どもたちの配列には序列
があるのか?生物自然界では、弱肉強食。末尾の子は力関係が劣るから、あ
の位置なのかと思い兄弟たちとの体型を比べて見たりもしました。

 有峰林道開通し、1カ月になります。文化村では公募によるイベントも開
催しますので、ご参加お待ちしております。体験型の内容になっていますの
で、楽しく過ごせます!!!
 山一面が緑のグラデーション、美味しい空気に、ゆるり時間、有峰でリフ
レッシュしてはいかがですか。
 お時間がありましたら、有峰ビジターセンターにもお立ち寄りください。
 今期、よろしくお願いいたします。

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◆編集局からのお知らせ                 有峰森林文化村
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次号の有峰森林文化村新聞は、7月13日に発行予定です。
 6月~11月間は二週間毎に、12月~5月間は月1回、第3週の金曜日に発行い
 たします。

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◇文化サークル活動所/有峰デジタル画廊にどしどし投稿お待ちしています。
 (デジタル写真でも絵画(写真に撮って)投稿してください。)
  有峰森林文化村新聞は村民の交流の場として利用してください。

◇有峰森林文化村では皆様からいただいた情報やご意見、感想を掲載いたし
 ますので、どしどし投稿をお待ちしております。
◇あて先   E-メール:info@arimine.net

                     有峰森林文化村助役(編集長)
小口川の大イワナと宿舎の小イワナ
 小口川の奥山で、山仕事をしている小屋に、道に迷った赤子を背負う女が、
「何か食べ物をめぐんで下さい。どうか一晩泊めて下さい。」と現れた。
あいにく小屋には泊めるスペースがなかったので、赤飯を与え、下の村で泊
めてもらわれと言って追い帰した。翌日、山仕事後に川で釣りをしたところ、
1mもある大きなイワナがかかり、酒の肴にさばいてみたら赤飯の小豆が出
てきてビックリ。もしかしたら、昨夜の子持ち女は、この川の主かもしれん。
 それから、この川を子持ち川と言うようになり、それがいつの間にか、
なまって小口川と言うようになったそうな。(大山町の民話より)
 
 宿舎の水槽には、数匹の小イワナがいます。手頃な餌が無いので、食べ残
しの残飯を与えてますが、なかなか大きくなりません。それどころか元気が
なくなってきているように感じられます。
 
 有峰林道小口川線は、7月1日から通行可能となります。小口川で釣った
イワナから赤ウインナーが出てくるかもよ。
 

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