******************************************************************
ありみネット http://www.arimine.net/

有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2009年2月21日 第175号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/荻沢明夫
(発行日現在の有峰村民人口:655人)
******************************************************************
━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆オレゴン有峰往復書簡第55回目 有峰からオレゴンへ 中川正次
  〜自転車はおしゃれ〜
◆「ありみね高校生学びの森」に参加して
  富山県立南砺総合高等学校 福光高等学校3年 本田 洋
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
─────────────────────────────────
◆オレゴン有峰往復書簡第55回目 有峰からオレゴンへ 中川正次
  〜自転車はおしゃれ〜
─────────────────────────────────
2月7日は、月齢13日でした。田んぼに雪がなく、アスファルトの道を、
夜、自転車で漕いでいました。アスファルトに、私と自転車の影が映って
いました。ときおり、街灯があって、影がさっと背後から時計の逆回りに
回っていきます。月影を感じながらのサイクリングは幻想的でした。

私は、家から駅までの3キロを自転車で通っています。車を運転するのは、
有峰に行くときぐらいのものです。車をめったに運転しなくなって2年に
なります。昨年、ガソリンが高騰し、リッター200円に近づいたときは、
自転車がよく売れ、自転車の人が増えたと聞きましたが、今は110円に
下がったこともあり、また、自動車利用に戻っていると思われます。残念
なことです。

有峰で働いていた頃、自転車で小見線を上がってきた中年のおじさんと、
小口川線を上がってきた若者がいました。また、山口大学と京都大学のサ
イクリング部がそれぞれ10人ほど、小見線を上がってきて、キャンプ場
の管理棟に泊めてあげたことがあります。一泊160円。山口大学が来た
のは天気のいい夏でした。山口県から、ずっとサイクリングで回ってきた
ように記憶しています。京都大学は、10月に、本当はその日のうちに岐阜
県神岡に通り抜ける予定だったのを、大雨のため、通行止めになりキャン
プ場に宿泊させたのです。電車(サンダーバードで来たのか、鈍行で来た
のか忘れました)で自転車と一緒に高岡(中田に部員の家があったので、
そこに寄ったのかも知れない)まで来て、お金がないので、呉羽駅で野宿
して、菓子パンを食べて、えっちらおっちら、小見線を上がってきたと言
っていました。可愛いや。ビジターセンターに居ても時間がつぶれないの
で、後輩でもあることから、雨が降り続く猪根山遊歩道を案内しました。
雨が降っていても森の中ではたいしたことがないことを実感し、関西には
ほとんどないブナ林に感動していたようです。

私が着任する10年位前に、坂道でスピードが出てハンドルに顔をぶつけ
て失明した人がいるという話を聞きました。ですから、有峰では自転車は
お勧めできません。有峰ハウス別館とビジターセンターの間の坂は、自転
車で上がるには厳しいです。歩いても心臓バクバクの坂なので、行き来に
は、自動車を利用することが多いです。軟弱ですけど。

私の自転車は、知り合いからもらったマウンテンバイクです。チェーンが
むき出しです。それで、錆がいっぱいつきます。妻に「きれいにしなさい
よ」と言われて、日曜日に、スプレーをかけて磨いたら、面白いように錆
が落ちて、ペダルを漕いでも、「ギーコ、ギーコ」言わなくなりました。
自転車は磨いてあげる可愛いやつだと思い直しました。今度の日曜日も磨
きたいと思っています。

2014年に北陸新幹線が、金沢まで来ます。そのとき、北陸本線は、第
三セクターが運営することになっています。現在、富山〜小杉間の通勤定
期代は、距離がほぼ同じの富山〜上市間のおおよそ3分の1です。富山〜
小杉間はJR、富山〜上市間は富山地方鉄道です。北陸本線が第三セク
ターになれば、富山地方鉄道なみの料金にならなければ、上市の人は文句
をいうでしょう。そして、城端・氷見線をJRがそのまま経営するか、第
三セクター運営になるか決まっていません。

北陸新幹線の来年度の富山県の建設負担金は、224億円だそうです。それ
を思うと、加越線(1972年9月16日廃止)、笹津線(1975年3月31日廃止)、
射水線(1980年3月31日廃止)が残っていたらなあと思います。税金で支
えたとしても、額は知れていただろうし、県内交通網のネットワークが組
めて、現在残っている線の便利さも増していたのに。例えば、加越線は、
北陸本線の石動を起点に津沢を通って、福野で城端線とクロスし、井波を
通って庄川に行っていたんですから。もったいない限りです。

これらの廃止時に、北陸新幹線建設に県がお金を出さなければならない、
そして北陸本線が第三セクターになるとまでと考えた人は一人もいなかっ
たと思います。時代を読むことが如何に難しいかと思います。

北陸新幹線の開業は、富山県の公共交通機関、さらには街づくりに大きな
衝撃を与えます。特に、高岡。マイカー利用を控えて、電車・バスを利用
してもらうことがとても大切で、それに関連して、自転車利用が増えるこ
とが大事です。そのためにも、自転車はかっこいいというイメージが定着
する必要があると思っているので、こんなことを書きました。

─────────────────────────────────
◆「ありみね高校生学びの森」に参加して
  富山県立南砺総合高等学校 福光高等学校3年 本田 洋
─────────────────────────────────
 今回初めての参加ということもあり、多少不安はあったものの、山に入
って林の調査をしたり、植物採集をしたりと普段することのできない貴重
な体験ができ、また、他学校他学年の人たちと一緒の活動を通して知り合
えたのでよかったです。

1日目は、猪根山に入り、方形区毎木調査法を用い、16mx16mの方
形区の木々の調査をしました。森林が生い繁っているというのではなく、
所々にしか木が生えていませんでした。加えて、丈の低い木がなく、丈の
高い木ばかりが生えていました。その結果、自然林ではなく人工林である
ことがわかり、このまま将来に向かっていくと、丈の高い木が寿命を迎え、
全く変わった土地になるのではないかということがわかりました。林の状
態を見ると、現状ばかりでなく、将来どうなるのかまで知ることができま
した。

次に猪根山に入り、植物採集をしました。奥地に入ったところのブナ林の
形態は方形区毎木調査法を行ったところと違い、ブナが数多くあり、様子
が明らかに違っていました。比較してみると、そこは人工林ではなく、自
然林だと一目でわかりました。人が便利さを求めると、木が伐採されてそ
こに新たなものを生み出そうとするのは仕方がないことかもしれませんが、
自然と共生していくこともまた、大切なことではないかと思います。

2日目は、折立遊歩道の照葉樹林や針葉樹林の植生の調査をしました。ラ
イントランセクトという方法を用い、50mを5m間隔で区切り、その範
囲の木や植物を調べていくと、全ての区間で植生しているものがあれば、
1か所や2か所といった少ない区間でしか植生していないものもあること
がわかりました。調査をして行くうちに、タカの爪に似ていることから名
付けられたタカノツメや七回かまどに入れても燃えないことから名付けら
れたナナカマド等、多くの植物の名前の由来を知ることができました。

次に1日目と同様に方形区毎木調査法を行いました。今回の場所は高木層、
亜高木層、低木層と幅広く分布していました。丈の高いカラマツが目につ
きますが、周りにはアズキナシやヤマウルシが10数本と多く生えていまし
た。大きいカラマツしかなかったので、この場所も将来はカラマツがなく
なって、違う優占種が現れるかもしれません。ヤマウルシを触れてしまい
ましたが、かぶれることがなかったので安心しました。

フィールドワークをするだけでなく、パソコンを使っても様々なことを知
ることができました。森林群落の個体数と種数から多様度指数を求めたり、
幹の太さからCO2吸収量を求めたりしました。そこからわかったことは、
日本人1人当たりは1年間にCO2を8.8トンも排出しているにもかかわらず、
中国人やベトナム人は1トンにも満たず、小数点までいくということです。
どれだけ日本人が裕福な暮らしをしているのかまた、中国人やベトナム人
がどれだけ質素な暮らしをしているのか知ることができました。森林の状
態を知ることによって、私たちがこれからどうしていかなければいけない
のか、考えなければいけないと感じました。

─────────────────────────────────
有峰森林文化村新聞は村民の交流の場として利用してください。
皆様からいただいた情報やご意見、感想を掲載しますので、どしどし投稿
ください。お待ちしております。
あて先は
info@arimine.net