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有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2008年3月8日 第150号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/荻沢明夫
(発行日現在の有峰村民人口:610人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆オレゴン有峰往復書簡第32回目 有峰からオレゴンへ 中川正次
〜駒止めから話を伸ばして〜
◆“ありみね高校生学びの森”昆虫研究 
             有峰森林文化村主任指導員 宮原真樹
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◆オレゴン有峰往復書簡第32回目 有峰からオレゴンへ 中川正次
〜駒止めから話を伸ばして〜
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ガードレールの話、なるほどなあと読みました。有峰では、ガードレール
はほとんどありません。代わりにガードロープがあります。これは、開通
前に張って、閉山のときに外すものです。ガードレールだと、雪にひっぱ
られて壊れるからです。法律的な考え方はガードレールと一緒です。ガー
ドロープの他に、駒止めがあります。高さ50センチメートルの四角いコン
クリートブロックです。駒止めという名前は、いいですね。

駒とめて袖打ちはらふ陰もなし佐野のわたりの雪の夕暮

新古今集の藤原定家の歌です。高校か中学で習った記憶があります。

この歌は、「苦しくも降りくる雨か神の崎狭野の渡りに家もあらなくに」
という万葉集の歌を本歌どりしたもので、それゆえに、より深い面白さを
もっています。つまり、「さののわたり」という音を仲介して、雨に降り
込められたのと、雪が降って困っている様子が並行に歌われている面白さ
です。

「こまとめて」という音は、定家の歌を連想させるわけですから、それを
利用して、有峰における「駒止め」で歌を作ってみませんか。今シーズン
の課題として。

駒止めに、サルが座っている。谷を挟んで向こうには、黄色や緑や赤の尾
根や谷が見えることよ。あるいは、すれ違いの車が来そうなのでバックし
たら、駒止めのそばにクガイソウが咲いていた。こんなことがらを歌にす
るのです。

歌の話はここまでにして、制限速度について、お話をします。駒止めがあ
ると、道をはみ出しそうになれば、止まります。有峰林道の制限速度は30
キロメートルです。これを守っていれば、駒止めが100メートル下の崖に
落ちるのを止めてくれるでしょう。こうした日本と比べると、自然石を用
いた車止めや木のガードレールを最小限度にあるだけという、アメリカの
道路事情は驚きです。運転の下手な私は、恐くて、アメリカでは運転でき
ません。

アメリカではどうなっているのか知りませんが、日本では、例えば、制限
速度40キロメートルの道で、40キロ以下で走っている車はほとんどいませ
ん。私自身、49キロ以下で走っています。でも、考えてみれば不思議な話
です。高速は100キロが制限速度のはずですが、みんなもっと出していま
す。

車の流れを尊重しなければならないという法律の考えがあるからでしょう。
警察につかまることはないです。10キロ程度のオーバーだったら、交通
事故を起こしても、前方不注意とかで処罰されることはあっても、速度違
反を要因として処罰されることはないのではないでしょうか。事故の保険
査定でどうなっているのか。詳しい人がいたら教えてください。

地球温暖化防止の観点から、エコドライブが推奨されています。エコドラ
イエコドライブ10のすすめというのがあります。

1.ふんわりアクセル『eスタート』「やさしい発進を心がけましょう。」
2.加減速の少ない運転「車間距離は余裕をもって、交通状況に応じた安
全な定速走行に努めましょう。」
3.早めのアクセルオフ「エンジンブレーキを積極的に使いましょう。」
4.エアコンの使用を控えめに「車内を冷やし過ぎないようにしましょ
う。」
5.アイドリングストップ「無用なアイドリングをやめましょう。」
6.暖機運転は適切に「エンジンをかけたらすぐ出発しましょう。」
7.道路交通情報の活用「出かける前に計画・準備をして、渋滞や道路障
害等の情報をチェックしましょう。」
8.タイヤの空気圧をこまめにチェック「タイヤの空気圧を適正に保つな
ど、確実な点検・整備を実施しましょう。」
9.不要な荷物は積まずに走行「不要な荷物は積まないようにしましょ
う。」
10.駐車場所に注意「渋滞などをまねくことから、違法駐車はやめましょ
う。」

これら10項目より、「制限速度を超えてスピードを出したら捕まえま
す」にすれば、地球温暖化の防止には、はるかに効果的だし、交通事故に
よる死亡事故や怪我が減ります。上の10項目は、全て警察が取り締まり
ようのない事柄ばかりですよね。こんなことで、二酸化炭素の削減が間に
合うのでしょうか。交通の流れを大事にする見地からは、みんなが40キ
ロなら40キロになれば問題はないわけですから。みなさんどう思われま
すか?

2年前は、大雪で、有峰湖の西側を走る林道の路肩はずいぶん壊れました。
駒止めごとでした。今年は、どうなっているでしょうか。

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◆“ありみね高校生学びの森”昆虫研究 
              有峰森林文化村主任指導員 宮原真樹
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 標高1000mの有峰は富山を代表する昆虫の宝庫だ。
近年富山県全体から約5000種もの昆虫類が記録されているが、この有
峰からはその半分もの昆虫類が記録されている。(自然環境調査報告:富
山市科学文化センター1996)

今年も“ありみね高校生の学びの森”がこの有峰で参加高校生と講師によ
る自然研究が実施されていた。

参加生徒たちは、自分の好きな研究分野に分かれて調査研究が行われる。
昆虫分野においても多くの参加者が集まった。
参加者たちは、手に手に三角缶や補虫網をもって山野を駆けめぐって昆虫
を採集した。特に夏の合宿では3日間と短い日数であったが、昆虫の豊富
な環境での採集は、あっという間に数十種類の昆虫類を採集することがで
きた。

そのなかでも参加者と共に私達スタッフが経験した採集記を思い出します。
夜間参加者が手に手に懐中電灯をもち、暗やみ迫る森に入って行きます。
おそらく普段ではこんな闇夜は気持ち悪いでしょうに、特に有峰のような
山奥では?

昆虫採集という目的がはっきりしているのかどんどん進みます。
行き先は闇の中にたたずむ数本の枯れたブナの巨木です。枯れた木にはさ
まざまな昆虫類が産卵するために集まってきます。生徒たちは、懐中電灯
の光を受け目をキラキラさせて昆虫を探しまくります。見つけるたびに
「ギエ〜!」とか「ヤッター!」の声が聞こえてきます。
枯れ木の周りをぐるぐる回る採集者、枯れかかった樹皮をはがす採集者、
しまいには地面を掘る採集者、数十年のブナの巨木も枯れかかっても、こ
んなに人々に愛されるなんて思ってもいなかったのでは?

有峰文化村憲章の一つに、「森の息吹に触れいのちの循環を学ぶ」があり
ます。
この精神がこの“学びの森”にあるんだなと思わず感じられた。

これらの昆虫類の名前や特徴は、参加生徒たちにより調べられそして発表
されました。今もビジターセンターに標本として展示され続けています。

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